商品・サービスの情報を分かりやすく伝えて、お客消費者の購買意欲を高めるPOP(POP広告)。手描き、イラストレーター、ppt、excelなど様々な方法で作成できますが、より消費者に伝わりやすいPOPを作るための、デザインのポイント・コツがあります。当記事ではそれらを踏まえたPOPの作り方を解説するとともに、POP作りに最適なツールPOPKITをご紹介します。
この記事の目次
POPの役割・メリットとは?
POPには売場で商品情報を伝える他にも、その内容や見せ方によりいくつかの役割を果たします。
商品・サービスの情報・特徴を端的に伝える
店頭で店員の代わりに、商品の価値・特徴・価格などを端的に訴求することで、消費者の興味を引き、購入促進に結びつけます。
売場の賑やかし、雰囲気づくりでお客さんの興味を引く
ただ商品が並んでいるだけの売場だと、その商品に興味がない消費者は素通りしてしまいます。POPを設置することで、「何かしている?」「なんだろう?」と売場に立ち止まらせる効果も期待できます。
親近感の湧くワードでお客さんとの距離を縮める
POPの見せ方として、「〇〇しませんか?」などの問い掛け系のPOPや、インパクト重視のエンタメ系のPOPがあります。こういったPOPは消費者に「それ分かる」「面白い」という気持ちを抱かせ、お店側と消費者の距離を縮める効果があります。
POP作りの3ステップ
POPを作る手順は大きく分けると以下の3つに分類できます。
①目的やターゲットの明確化
多種多様な商品・サービスが溢れるなか、ただ情報を詰め込むだけでは効果的なPOPは作れません。まずは「どのような目的」で「誰に伝えたいか」を明確にしてから、POPを作る必要があります。
例えば目的であれば、「新商品をアピールしたい」「新規ユーザーを獲得したい」「購入点数(頻度)をUPさせたい」など、POPを作る目的をはっきりさせましょう。その上で、目的を達成するためにアプローチすべき最適なターゲットを選定します。ターゲットに関しては、「年齢」「性別」「ライフスタイル」「家族構成」「趣味」など、より具体的にペルソナ像を明確にすることで伝えるべき内容が絞り込み易くなります。
②キャッチコピー・訴求ポイントを決める
次にキャッチコピーと訴求ポイントを決めていきます。「キャッチコピー」とは、商品やサービスの特徴や機能を端的に表現することで、消費者の興味を引く為のワードです。興味を引く為に大切なことは、設定したターゲットとなる消費者のメリットを提示すること。消費者が抱える「願望・欲求を満たす」「困りごとを解決する」など、その商品・サービスによって提供されるメリットを分かりやすく伝えることを意識しましょう。
また、訴求ポイントに関しては、商品・サービスの特徴・機能などの情報を一度羅列し、そこからターゲットとなるお客さまが興味を持つだろうポイント、知りたいと考えられる情報をピックアップしましょう。売り手側ではなく、あくまでお客さま目線で構成することが、効果的なPOP作りの基本となります。
③デザインを決める
POPに入れる情報が決まったら、いよいよデザインです。POPにおいてどのようなデザインにするかも、効果的に訴求するための重要な要素です。同じ内容でも使用する色・フォント・レイアウトなどで、その効果は大きく変わってきます。
ブランド感を大切にしたい場合は商品パッケージに合わせた色・フォントを使用、とにかく目立たせたい場合は視認性の高い色やインパクトのあるフォント・レイアウトを採用、親近感の湧くデザインにしたいのであれば「手書き風」のPOPにするなど、目的に応じてデザインを検討しましょう。デザインに自信のない場合は、POP作成ツールにあるテンプレートを活用するのもいいでしょう。
POPの作り方 5つのポイント・コツ
ここでは、実際にPOPを作成する時に意識すべきポイント・コツを解説します。デザインのスキルや知識が無い方も、これらのポイント・コツをおさえておくと、より効果的なPOPを作成できると思います。
情報に優先順位をつける
実際の売場で消費者が購入を検討する時間は「3秒」と言われています。つまりこの3秒以内に、伝えたい情報が伝わるPOPを作る必要があります。とは言え3秒で全ての内容を伝えることはできません。その為、入れる情報に「大・中・小」と優先順位を付け、見せ方・レイアウトを工夫することで、一番伝えたい情報がパッと見で伝わりやすく、わかりやすくなり、消費者の興味を引きやすいPOPを作ることができます。
サイズや色でメリハリをつける
全ての情報を、ただつらつらと書き記すだけでは、消費者の興味を引くことはできません。情報ごとにメリハリをつけて掲載することが、見やすく・伝わりやすいPOPの条件です。例えば前述した優先順位付けをした「大」の情報は、POP面積の半分くらいのサイズで大きく掲載することで、まず間違いなくPOPを見た消費者はその情報を認識することができます。また、基本情報に落ち着いた色を使い、優先順の高い情報に視認性の高い色を使うなど、配色によりメリハリをつけることもテクニックのひとつです。
使う色は3色まで
POPを目立たせようとすると、いろんな色を使ってカラフルにしてしまいがちですが、あまり多くの色を使い過ぎると視線があちこちに分散してしまい、逆に伝わりづらいPOPになってしまいます。基本的にはメイン・サブ・アクセントカラーの3色程度に抑えてデザインすることを意識しましょう。使用する色は商品イメージと連動した「ブランドカラー」や季節感を取り入れた「シーズンカラー」など、目的に応じて選定しましょう。
写真やイラストを上手に使う
訴求した商品・サービスの内容によっては、文章だけでは伝わりづらい場合もあります。そんな時は、写真やイラストを一緒に掲載してあげることで、その商品を使うことによるメリットや使用シーンをより具体的にイメージしやすくなります。また、料理や食材のシズル画像は、視覚的に消費者の欲求をくすぐる手段としてとても効果的です。
余白をつくる
伝えたいことが多すぎて情報を詰め込み過ぎたり、隙間が気になってイラストや図形で埋めてみたり、キャンバス内にめいっぱいデザインしてしまうことはよくあります。しかしそういったデザインは、文字も読みづらくなり煩雑なイメージを与えてしまいます。その為、キャンパスの周囲に余白を持たせたり、あえて隙間をつくってみたり、余裕をもったデザインを意識しましょう。
売りに繋がる+α
ここでは、POPを作ってもなかなか売上に繋がらない、効果がでないという時に試してほしいプラスアルファのコツをご紹介します。
体験コメントは効果的
消費者は自分が共感できるワードに興味を引かれる傾向があります。その為、商品・サービスを利用した際に消費者が感じるであろうコメントや、実際に利用したユーザーのコメントを吹き出しとしてPOPに追加してあげることで、購入の後押しとなる可能性があります。
数字で説得力UP
消費者は初めて利用・購入する商品に対しては、失敗した時のリスクから不安を感じ、購入するまでのハードルが上がっています。そこで具体的な数値でその商品・サービスの価値を提示し、その不安を解消してあげることが購入の後押しにつながります。例えば、「売上NO.1」「〇〇アンケート1位」「利用者○○人突破」など、誰にでも分かりやすい数字表現は確かな説得材料となり、消費者の興味関心も高まります。また、バリエーションがある商品の訴求やコーナー全体を盛り上げたい場合は、消費者に選択の指標を提示する意味で、「ランキング」形式のPOPを付けるのもおすすめです。
デザインパターンを事例と共にご紹介
ここまでPOP作りで共通して活用できるポイント・コツを紹介してきましたが、デザイン全体のテイスト・パターンによっても、見る人に与えるイメージは変わってきます。ここでは、中でも特徴のあるパターンを2つご紹介します。
手書きPOP(手書き風POP)
マジックやマーカー、筆などで作る「手書きPOP」は、見る人に親しみやすい印象を与えると共に、同じ売場に手描き以外のPOPが混在している場合は、その視認性が大きく高まります。また、POP作成ソフトやppt、excelでPOPを作る場合も、「手書き風フォント」やイラストを活用することで、同様の効果が得られます。
黒板調POP
黒板・ブラックボードを活用したPOPも良く見受けられますが、こちらも手書き以外でも黒板のイメージをベースとした「黒板調POP」としてよく使われます。こちらも手書きPOPと同様に、親しみやすい印象を与えるほか、マルシェ(市場)感を演出したり、オシャレなカフェのイメージを想起させるのに効果的です。また、ナチュラル(自然)なイメージも想起させやすく、ブランドイメージにマッチしたPOPを作成する際によく活用されます。
POP作りにおすすめのツール
◆POPKIT
もっと上手にPOPを作りたい、デザインが苦手、POPの作成時間を短縮したい、そんな方におすすめのPOP作成ツール『POPKIT』をご紹介します。『POPKIT』は約5万点の豊富なデザイン素材を使って、誰でも簡単にPOPを作成できるWebツールです(アプリ版も有り)。そのまま活用できるテンプレートも豊富な為、短時間でクオリティの高いPOPが作成できます。無料版もある為、ぜひお試しください。
▼ WEB版 使い方紹介動画 ▼
まとめ
今回、POPの作り方に関するポイント・コツ・テクニックをご紹介しました。POPの効果は、デザインの見せ方や訴求ポイントはもちろん、その時の消費者動向、店内環境、設置場所などでも大きく変わってきます。幸い紙媒体であるPOPは、何度でも貼り直しが可能です。実際に設置・検証・改善のサイクルを回して、自社の商品・サービスに最適なPOPを探してみてください。