コロナ禍で中止となっていた多数のハロウィンイベントが解禁された昨年2023年ですが、予想された仮装パーティーなどのリアルイベントの伸長というよりも、イエナカでの食事やパーティーを楽しむ消費傾向の高まりの方が目に留まる印象となりました。そういった観点からも、小売店におけるハロウィンでの売場対策は2024年も重要な課題となります。そこで今回は、2024年ハロウィンにおける留意すべきポイントや、おすすめの店舗装飾・集客イベントをご紹介します。
消費者意識から読み解く「ハロウィン」プロモーションのヒント
ここでは調査データをもとに、ハロウィンにおける消費者意識をおさらいしていきます。まず、ハロウィン関連での予算のかけ方ですが、一番多いのが「グルメやスイーツなどの食事」となり、その内容はトップが「自宅での食事」、次点が「外食」「友人・知人宅での食事」となります。「食事」以外の予算の使い方としては「仮装グッズなどの衣類・小物類」「ハロウィン関連グッズ」となり、昨今のSNS投稿意向の高さが反映していることがうかがえます。この点から、自宅でのパーティー料理に必要な関連商材の拡販やレシピ展開を意識した売場づくりが有効であることがわかります。また、仮装グッズなどのハロウィン特設売場の設置・訴求はもちろん、フォトスポットなどを用意することも集客の一助となりそうです。尚、「テーマパークやパーティー等のイベント参加」に対しての消費意向は3.9%とそこまで高くなく、仮装イベントなどに活発的に参加するより、食事や身内でのパーティーなど、より手軽で気楽にハロウィンを楽しむ消費者が多いことがわかります。また、ハロウィンに楽しむグルメとしては「ピザ・パスタ」「焼肉・ステーキ」「寿司」のパーティーグルメ、ごちそうグルメが上位となっており、食品小売においてはプッシュすべき強化販売商材となります。
効果的な店内装飾と集客イベント
1. 店内装飾で雰囲気を演出
ハロウィンの装飾は、単に特別感を演出するだけでなく、来店客に関連商材の需要を喚起させる重要な要素です。カボチャ、ゴースト、コウモリなどのモチーフを使って、楽しく買い物できる店内演出をしましょう。
・入り口周り
入口付近・エントランスに関しては、通りがかりの人々の興味を引くために、遠目からでもハロウィンを訴求できる、カボチャモチーフの大型の「エアブロー」や、展開もしやすい「のぼり」がおすすめです。また、外からも視認しやすいウィンドウごしにタペストリーを展開するのもいいでしょう。
・店内全体
店内全体でしっかりとハロウィンの世界観を演出するためにも、共通のツールを連続展開することで、統一感を出すことも大切です。定番の「テーマポスター」や「パラポスター」に加え、「フラッグ」や「プリーツハンガー」を活用するのも効果的です。
・商品周り/売場
特設売場などの商品周りでは、コーナー化が分かりやすい「ポスター」「腰幕」の設置に加え、陳列棚に展開できる「スプレー」「ガーランド」「ポット」などを活用して、売場全体でハロウィンを演出しましょう。
2. 集客に繋がるイベント
冒頭でも述べた通り、ハロウィンにおける消費者思考としてSNSへの投稿意向が高いことが挙げられます。そのため、思わず写真を撮って投稿したくなるようなイベントを企画し、しっかり訴求することで、常連客以外の集客も狙っていきましょう。
・フォトスポット
ハロウィンとの親和性が高く、かつ設置後はセルフで楽しんでいただける上、スタッフの手間がかからないおすすめイベントがフォトスポットです。簡易的に仮装が楽しめるシンプルな「顔出しパネル」の他、仮装グッズの貸し出しと合わせて「フォトスポットバナー」を展開するのもおすすめです。
・お菓子配布イベント「トリック オア トリート」
店内で簡易的な仮装をした店員さんを見つけて「トリック オア トリート」と声掛けすることで、お菓子がもらえるイベントです。シンプルに来店ノベルティとしてお菓子を配布するだけでも効果的ですが、お子さまを楽しませるゲーム性と、お店側とお客さまとのコミュニケーション機会創出の観点からおすすめしたいイベントです。
・仮装グッズ ワークショップ
お面やカチューシャなど、ハロウィンで使える簡易的な仮装グッズが作れるワークショップを実施。実施後は、実際に作った仮装グッズを身に着け記念撮影をし、その場で写真をプレゼントするフローにすることで、話題性もアップします。シンプルにお子さま世帯の集客に繋がるだけでなく、お店としてお客さまがハロウィンをより楽しめるイベント実施により、顧客ロイヤルティの育成にも繋がります。